RACE REPORT
フェスティカサーキット瑞浪 2017.8.19〜20
全日本カート選手権 西地域第4戦

8月20日、全日本カート選手権 FS-125、ジュニアカート選手権 西地域第4戦が岐阜県・フェスティカサーキット瑞浪で開催された。
今回は全日本カートレースの最高峰カテゴリーであるOK部門と併催のため、19日土曜日からレーススケジュールがスタートする予定であったが、19日夕方から20日未明まで、サーキット周辺は避難勧告が出るほどの豪雨に見舞われた。19日朝には雨は止んだものの、安全確認などを行った影響でレーススケジュールは再編、レースは日曜日のみで行われることとなった。

フェスティカサーキット瑞浪は西日本屈指のハイスピードコースとして知られるサーキット。
中低速のインフィールドセクションでも抜きどころが多く、常にバトルが展開されるのが特徴だ。 今回は真夏の開催、しかもOK部門の併催で厚くゴムの乗った路面が予想されたが、レースウィーク連日の激しいにわか雨により路面は毎日洗い流され、リセットされた状態に。
激しい暑さの中、突然訪れるかもしれない豪雨への対応も迫られながらスケジュールは進行していった。

2017年 全日本FS-125(34台)

参戦ドライバーは前回の神戸大会でランキングトップに躍り出た塩津佑介と、初の表彰台を獲得した三島優輝、ルーキーながら勢いのある走りが印象的な松崎清悟。いずれも今回は木曜日入りし、エンジンの慣らしや新しいフレームの調整、OKクラス特有の路面の出来上がり具合のを慎重に確認していった。

公式練習公式練習では塩津が新品のタイヤを履いて2番手タイムをマーク。練習走行から何度もトップタイムを叩きだしてきた三島はまだまだ上がる手応えを得ながら9番手、ウォーターポンプにトラブルを抱えた松崎は3〜4周のみしか走行できず15番手タイムとなる。

TT1組と2組に分かれて行われたタイムトライアルは、前日の抽選により三人とも1組での出走。 今シーズンは1組の方がいいタイムが出る傾向にあるため、このチャンスは生かしたいところだ。
タイムトライアル序盤、松崎はマシントラブルの影響によりスピンを喫してしまうが、再スタートしてからは他車のスリップをうまく使い46.216の5番手タイムをマーク。スプロケを小さくしたという三島は想像以上にゴムが乗った路面で加速が鈍って46.284で9番手、ポールを狙って終盤にアタックを仕掛けた塩津は アタック2周とも前走者に追いついてしまい46.257と7番手に。総合では松崎が5位、塩津は9位、三島は12位となった。

予選ヒート(14周) フルグリッド34台が並んだ予選ヒート、オープニングラップの5コーナー。松崎がレイトブレーキングで仕掛けるがタイヤをロックさせてしまいスピンアウト、大きく後れを取る。三島はTTで不調だったギアを戻し、路面の状況と走行ラインを見つめなおしてラップタイムを上げ6位フィニッシュ。9番手スタートの塩津はスタート直後に6番手まで上がったものの、練習走行段階からのエンジンの失速症状が出て追い上げは難しく、決勝を見据えて走りを試行錯誤しながら走行し10位となる。松崎は最後まで走りきり、前に追いつく速さを見せるも重量違反で失格となった。

決勝ヒート(20周) 波乱が起きたのは決勝ヒート出走前。全日本選手権においては、出走ドライバーと車両は公式通知によって発表されたスタート時刻5分前にウェイティングエリアに入らなければいけないが、それに間に合わなかったドライバーが大勢出たのだ。当時レース進行はタイムスケジュールより大幅に遅れていて、コースの状況に合わせて動いていたドライバーが多かったためと思われるが、タイムスケジュールの変更は発表されておらず、予定通りゲートはクローズされた。このことについてゲートを挟んで内外双方より意見が出たため、競技運営側が協議を行い、エントラントとの会議も開かれたが、最終的にはウェイティングエリアに入っていたドライバーのみで決勝が行われた。 結果、13台がDNSに。A TEAM Buzz Motorsportの三人も出走できなかった。

SHIOTSU_y
5 塩津 佑介選手

TT:9位
予選:10位
決勝:DNS

今回はレース用エンジンにトラブルを抱えていて苦しい展開でした。一言でいえば、トラブルをカバーできるだけの腕がなかったということです。タイトラではタイミングが悪くて引っかかってしまいましたが、判断が良ければ何とかなったでしょう。前回の神戸でポイントを取っていたから、まだ選手権はわかりません。今回は予選の1ポイントだけでしたが、チームも悔しいと思っているし、琵琶湖は得意で鈴鹿は去年もトラブルさえなければトップ争いができていたコースです。気持ちを切り替え、諦めないで気を引き締めて戦っていきたいです。
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37 三島 優輝選手

TT:12位
予選:6位
決勝:DNS

今回は練習走行の段階からセッションのトップタイムを何度も出して、いい感覚を掴めていました。 土曜日の練習ではOKクラスのゴムの乗った路面を想定して、インフィールドでコーナーを小さく旋回し距離を稼ぐ走り方などを試していきました。TTはすこし欲を出したセットにしましたが、OKクラスのフレッシュタイヤで想像以上に路面が変わっていてダメでした。でも、もう少しあげられる手応えはありましたし、予選でもいいラップを刻めましたので流れは良かったと思います。 決勝は気合を入れていたのに走れず悔しいです。次もいい流れでいけたらと思います。
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38 松崎 清悟選手

TT:5位
予選:車検失格
決勝:DNS

毎日雨が降って路面も軽く、木曜日、金曜日と調子は良かったです。土曜日はトップ10圏内にいて、スリップが使えれば上がっていけるだろうと思っていました。しかし、公式練習ではトラブルが出て様子見しかできず、TTは良かったのに予選ではスピンもしてしまいました。前には追いつきましたが、単独で走るのと集団で走るのとでは得られるものが全然違うし、前にいたら次につながるレースができたのに、流れをつぶしてしまってもったいなかったです。ブレーキは課題だと思いますので次からは気を付けます。

2017年 FP-Jr(13台)

ドライバーはランキング4位の鎌苅一希。去年優勝した瑞浪で、ランキングトップの野村勇斗を押さえることができるか。練習走行では連日の豪雨も想定内で、ギアの変更などセットを試しつつ野村とのタイム差を縮めていった。

公式練習 公式練習では、タイヤを痛めずあたためる程度にしていたという鎌苅。「ピットインとのタイミングでタイムを出しに行けず不安になったけど、トップ2にはいられるなと思った」。

TT野村勇斗が伸び悩む中、トップタイムを叩きだしたのは服部慎。今までとは違うレース展開を予感させる。 鎌苅は前走者に詰まってしまい、トップと0.099差の51.127。同タイムのドライバーがいたため、セカンドベストタイムが採用され9番手となった。

予選ヒート(13周)鎌苅は5列目9番グリッドからスタートを決め、イン側をキープして3コーナーで6番手に上がると追い上げにかかる。「思ったより立ち上がりが鈍かった」ものの、序盤に第2集団のトップに上がるとそこから後続とのバトルを繰り返して5番手でフィニッシュ。

決勝ヒート(17周)ポールスタートの野村が逃げる展開。鎌苅はスタートで1ポジションを上げて前を追うが、3番手争いのバトルの中で6番手までドロップ、そこから2番手も含めた大バトルが始まる。 常に順位の入れ替わるジュニアらしい展開の中、鎌苅は3番手までアップした11周目の5コーナーで山本聖渚のインに飛び込み、ついてきた坂上真海と三台が横並びでの立ち上がりで接触、タコツボ入口でスピンアウトしてしまう。再スタートを切るものの戦線には戻れず、10番手となった。

2017年 FP-Jr Cadet(18台)

ランキングトップが出場を取りやめた今回の大会では、西地域初の中部でのレースということもあり、地元勢が多く出場、新しい流れができるのか注目された。鈴木翼は木曜日に入り、コースを経験。 「コースが広く、ヘアピンと急じゃないコーナーと両方あって面白い」と意欲的に攻めていた。

公式練習前日までの走行で徐々に調子を上げていた鈴木は、メカニックに教わったことを試しながらタイトラから決勝までの走りを考えて走行。OKクラスのタイヤが作った路面では5コーナーの入口で速く曲がれることなど、新たなラインも見つけていった。

TT鈴木は単独でアタックを敢行するも、路面が思ったよりも滑って安定せず苦しい状況に。 タイムは55.031で、トップと0.589秒差の12位となった。

予選ヒート(9周)スタート直後から果敢に攻めた鈴木は、オープニングラップで一気に数台をパスすると、第2集団の中で6番手争いを繰り広げる。前半は果敢に前を攻めるが、中盤から少し伸び悩んでバトルをしながら10番手でフィニッシュ。

決勝ヒート(14周)決勝は序盤でトップ4が逃げる展開。鈴木は第2集団の中で徐々にポジションを上げていく。 トップ集団のバトルが激しくなるにつれ後続が追いつき、大きな集団に。さらに第2集団が分裂、鈴木は前から離れて9番手争いのトップになる。終盤にはさらに前に追いついての大集団に。 大バトルの末、鈴木は8番手でフィニッシュした。

8 鎌苅 一希選手

FP-Jr
TT:9位
予選:5位
決勝:10位

悔しいレースでした。勝てたはずなのに、まずタイトラでミスをしたのが悪かったです。 決勝では野村勇斗を捕まえなくてはと思い追い上げていったけれど、展開が悪くてイライラしてしまい、バトルの末スピンまでしてしまいました。車のバランスも悪くてリアが流れたりと苦しい状態でした。思い通りのマシンができずしんどかったです。
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14鈴木 翼選手

FP-Jr cadets
TT:13位
予選:10位
決勝:8位

今回はあまり納得できるバトルではありませんでした。予選でもタコツボでアウトにふくれすぎたり、5コーナーでスピードを落としすぎたりというミスがありましたし、 決勝でもすごい列になったときにアクセルを抜いて離れてしまったりしました。 ただ、今まではノーポイントだったので、ポイントを取れたのは良かったです。 次の琵琶湖では開幕戦の反省を生かして最初から前を狙って攻めていきたいと思います。

長谷川謙一

長谷川謙一監督

全日本の塩津は全体的にスピードが足りませんでした。マテリアルについてはチームにも課題がありますが、テストをしていたのだから原因の検証や組み立てをし、どんな状態でもタイムを出すドライビングが必要です。
三島はスピードがありました。神戸で表彰台に乗ったことで自信もできたのでしょう。ミスもありますが、要所では抜群のドライビングをみせるなど成長しましたね。
松崎はスピードは申し分ないのに気が強すぎて行き過ぎてしまう。もっと冷静に車の状態を感じとり、全体を組み立てる能力が必要です。今後に期待ですね。
ジュニアの鎌苅はスピードはあるのにドライビングが大雑把すぎます。針の穴を通すような、全ての操作を丁寧に集中して詰めていく緻密さがなく、イメージも漠然としていて再現性に欠けています。野村勇斗選手は機械のようにすべて狂いもミスもないし、相手ではなく自分だけを見てドライビングしている。彼の速さ、強さをを認めて真似る努力が必要です。
カデットの鈴木は他のドライバーとタイム差はあっても、彼自身のレベルは上がってきていますね。 レースになると一発で抜いたらいいところを、無駄な動きが多いのが難点です。練習走行でバトルを嫌う傾向があるので、そこを強化していかなければいけないですね。 参戦当初より顔つきも変わってきたし、結果以上に成長してきたところは評価できます。
全体としては、ドライバーの気迫不足が気になりました。セッティングでは全体を良くするのは不可能なので「ここを何とかしてくれればあとは自分がカバーする」という気迫がほしいところです。そうでないと4輪では通用しない。チームを自分の味方にして、ナンバー1ドライバーは自分だという立ち居振る舞いをしなければ。とはいえ、強気の出し方や言葉の使い方を間違えては意味がない。意識とコミュニケーション能力の向上が必要です。
全日本の決勝が走れなかったのは時間の管理ミスで、どんな理由があったとしても代表者としての私の責任です。申し訳なく思っています。今後二度と同じミスのないようにしていきます。 このことも踏まえ、第5戦に向けてチームの士気を高めていきたいですね。
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