RACE REPORT
神戸スポーツサーキット 2017.7.15〜16
全日本カート選手権 西地域第3戦

7月16日、全日本カート選手権西地域第3戦が兵庫県・神戸スポーツサーキットで開催された。
神戸スポーツサーキットでの全日本開催は3年目。去年一昨年と、データが豊富でコース慣れした地元のチーム・ドライバーが有利な展開となる傾向があったが、過去2年でその他のチームもデータは揃ってきている。時期的にも去年と同じ夏の開催だ。

今回のレースウィークは毎日30度をこえるほど気温が高く、雨も全く降らなかったため、路面のゴムはどんどん厚くなる一方。土曜の夕方には、コースを歩けば靴底が張り付きバリバリと音を立てるほどになった。ラインを一本でも外すとタイヤカスを拾ってしまいスピードの維持ができなくなるなど難しいコンディションで、ドライバーには慎重なレース運びが求められた。

2017年 全日本FS-125(29台)

参戦ドライバーはランキング2位の塩津佑介と、三島優輝、ルーキーの松崎清悟。 塩津にとって神戸は昨年、念願の全日本初優勝を果たした特別なサーキットだ。 勝ち星を分け合っている山田杯利に離されないためにも気合が入る。

公式練習前日の抽選により、塩津と三島がAグループ、松崎がBグループで出走。 塩津はAグループのトップタイムをマーク、三島は7番手。
Bグループとなった松崎は土曜日入りということもあり、ユーズドタイヤで「タイムを気にせず」路面と セットの確認作業を行い、Bグループ3番手タイムとなった。

TTAグループの塩津は公式練習からの流れに乗り、41.646でトップタイムを叩きだす。 三島はマシンの挙動に悩みつつも41.936でAグループ12番手、タイムトライアルでグループ2位以内を目指したという松崎は41.797でBグループ2番手につける。
今シーズンの傾向通り、今回も全体的にAグループのタイムが優勢となったため、塩津が総合トップで予選のポールポジションを獲得、三島は14位、松崎は8位となった。

予選ヒート(16周) ポールスタートの塩津は好スタートを切ると終盤までトップをキープする。このまま行くと思われた ファイナルラップの6コーナー、インに入ろうとした後続がバランスを崩して塩津に接触、2台ともストップしてしまう。さらに後続では松崎のインに飛び込んだドライバーが目の前でスピン、松崎は接触してリタイアとなる。三島は混乱を抜けて7位でチェッカー。 塩津は隊列の隙間を見て再スタートを切り、13位となった。

決勝ヒート(26周) スタート直後から4番手以降の争いが接近戦となる荒れた展開。次々とリタイアや順位を落とすドライバーが出る中、7番手スタートの三島は着々と順位を上げていく。2コーナーで3番手を抜いた後は「後ろのバトルにのまれるのが怖かったので、とにかくペースを落とさないことを意識」して走り切り、自身初の第3位表彰台を獲得した。
塩津はスタートでポジションを落としたものの、気持ちを切らさず順位を回復、6番手でチェッカー。 繰り上がりで5位となり、ランキングトップに返り咲いた。 序盤は路面に苦しんだという松崎も中盤からは走り方をアジャスト、28番グリッドから12番手まで追い上げ、繰り上がりで11位となった。

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5 塩津 佑介選手

TT:1位
予選:13位
決勝:5位

今回は流れが自分に来ていると感じていました。先週の練習走行で出たブレーキングなどの課題も克服しましたし、公式練習やタイトラでもミスがありながらもトップタイムでしたし。 それだけに予選のアクシデントは納得のいかないものでしたが、絶対に勝つ、どうすれば前の12台を抜けるかだけを考えて臨みました。決勝もレース展開は荒れていたし、チャンスはあるだろうととにかく1台1台抜くことに集中し全力を出し切りました。今自分が何位かなんて考えている余裕はありませんでしたが、ポイントも取れましたし、予選の結果に腐らずに走ってよかったです。 普通に走れば勝っていた自信はありましたし、瑞浪もいい状態でレースを迎えられると思います。
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37 三島 優輝選手

TT:14位
予選:7位
決勝:3位

今週はコーナーの侵入速度に問題を抱えるなど、決してうまくいっていた訳ではありませんでした。 でも、金曜日の夜にチームでミーティングをして、やれることは全部やっていこうという方針のもと、土曜日も日曜日もセットを何度も変えていったんです。予選では14番手スタートでしたが、7位で帰ってこいという指示の通りになりました。今まで「気持ちが負けている」とずっと言われていたのですが、決勝でも前半は抜くことだけを考えて走れて、やっと表彰台にも乗れて嬉しいです。瑞浪にもこの結果をつなげていきたいです。
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38 松崎 清悟選手

TT:8位
予選:未車検失格
決勝:11位

サーキットには土曜日に入りました。一日を通してセッティングに悩みましたが、日曜日の公式練習では予想していた路面にセットも合い、ゴムを気にせず走れました。予選では中々後続が離れず、速さを求めるよりもミスをしないようにと我慢のレースをしていました。決勝の序盤は路面がニュルニュルした感じで抜きに行けなかったのですが、中盤からは合わせて追い上げることができました。ミスをせずに走りきることができるようになったのは成長だと思いますし、自信にもなりました。次回はOKと併催になることで路面は厳しくなりますが、条件はみんな同じ。その中で人と違うことをしていけば、優勝も夢ではないと思っています。

2017年 FP-Jr(15台)

ドライバーは開幕戦、第2戦と素晴らしい追い上げでランキング4位タイとなっている鎌苅一希。
デリバリーエンジンとの相性もよく、練習走行から手応えを感じて臨んだ。

公式練習 カートがいつも通りに動くか、路面はどうかなどを確かめていったという公式練習。
鎌苅は5番手タイムながら「手応えはあったので焦りませんでした」。

TT7分間のタイムトライアル。鎌苅は2連勝中の野村勇斗を意識し、少し後ろをついていきながら単独アタック。好タイムを出すも、野村がそれを上回るタイムを叩きだすと「ブレーキングやアクセルオンのタイミングが乱れ」タイムを伸ばせず、トップと0.059秒差の45.317で2番手となった。

予選ヒート(16周)セカンドグリッドからのスタート。スタート直後の2コーナーでは野村のインを伺うが、「前戦での(フロントフェアリングが当たりペナルティを受けた)こともあるので」と仕掛けず様子を見る。後続がバトルに入ったので、トップ2は単独走行となり、2位でフィニッシュした。

決勝ヒート(20周) ポールポジションの野村と3番手スタートの嶋田隼人がイン側で好スタート、そこに鎌苅が続く。4番手争いが激しくなったため、トップ3のバトルとなるが、上位3台はじわじわと離れ単独状態に。終盤、4番手の地元ドライバー橙侍槻が猛然と追い上げ始めるると鎌苅との距離が縮まり始める。最終周ではイン側を守るラインを通ろうとしたが、4コーナーで橙が決死のアタック。鎌苅はそのまま4位となった。

2017年 FP-Jr Cadet(20台)

シーズン最多の20台を集めたカデットクラスには、地元勢も多く出場。鈴木翼は、神戸スポーツサーキットで全日本前哨戦となるSL神戸シリーズにも参戦、レース前週にも2日間の練習走行を行い、準備を整えてきた。

公式練習 金曜日まではセットが合わす不安があったという鈴木だが、日曜日は「調子が良かった」と、公式練習では5番手タイムをマークする。

TTタイムトライアルでは集団でのアタックを選択したが、アタック中前走者にひっかかるなどしてしまい、トップと0.486秒差の13位となった。

予選ヒート(14周)予選はスタートを決め、オープニングラップで3台をパス。果敢に攻めていくも、タイムトライアルの時から出てきたリアタイヤが滑る症状が改善されず、抜きつ抜かれつの展開に。11位でフィニッシュ。

決勝ヒート(18周) 決勝、11番手スタートの鈴木は、ポールスタートのドライバーがスタートを失敗し隊列が大きく乱れたところをうまくかわし、S字までに8番手までポジションを上げて第1集団の最後尾につける。 しかしほどなく「右のダートに足を落として失速」してしまい順位を大きく落とし、追い上げに。 集団の中で懸命にバトルをし、11位となった。

8 鎌苅 一希選手

FP-Jr
TT:2位
予選:2位
決勝:4位

今回は流れもよく、勝てるはずのレースを落としてしまったので悔しいです。 最前列からのスタートだったので、ポイントのことを考え、フロントがぶつからないようになど、守りに入っってしまったのかもしれません。メンタルの問題を感じました。次回の瑞浪は去年勝っているコースなので、今回の悪かったところやその原因をつぶして行って勝ちたいです。
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14鈴木 翼選手

FP-Jr cadets
TT:13位
予選:14位
決勝:11位

前哨戦の神戸シリーズに出たことでコースレイアウトにも慣れ、成績もよく自信がありました。 今回はコースを歩いてゴムの乗り具合を確かめ、グリップのしすぎに注意しましたが、 4コーナーでインに行きすぎ、縁石に乗ってしまうミスもありました。今回は、今までと違ってデリバリーでどんなエンジンが来ても勝てると思えるようになりましたし、第1戦や第2戦に比べてもまともに勝負できたと思います。これからもがんばります。

長谷川謙一

長谷川謙一監督

今回は喜べるところと、悪かったところがそれぞれあって、複雑な心境です。
全日本の塩津は勝てるレースを落としたのは残念ですが、予選のアクシデントから気持ちも切り換えられてたし、タイトル争いも残り3戦の結果次第と、首の皮がつながりました。松崎はタイヤマネジメントなど気にせずにとにかく行け!という方針で、スピードを求めました。三島は今まで抜けないレースをしていたのが課題でしたが、今回はやってくれました。表彰台はよくやったと言いたいです。
ジュニアの鎌苅は、練習中にできていることができず、焦りから乱れてしまうことが良くありました。 慌てだすと雑になってペースが落ちてしまうんですね。今回はセッションごとに厳しい課題を持たせました。 選手の育成方針を甘目にした時期もあったのですが、今後は上に行くことを考え、強い気持ちを育む当初の方向に戻していきます。
カデットの鈴木は天然のセンスとスピードはあるのですが、疲れてくると甘えが出て結果が出ない。 勝つドライバーはみんな意識が高い。本人の気持ちと取り組み方に課題がありますね。
今回よかったのは、「うちのチーム、塩津に流れが来た」と思える出来事があったことや、金曜日の夜にチーム全員でミーティングをして、ドライバーにもメカニックにも自分の意見を出してもらい、自分たちのやれることを全力でやろう、と方向性が決まったことです。チームがひとつになったと感じました。
今回の悔しい結果にも次こそは絶対勝つと士気が高まりましたので、その気持ちを瑞浪でぶつけたい。 流れを崩さずに行けば、次のレースは(優勝を)とれるかなと思っています。
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